感謝を胸に。恩返しを目指して＜後編＞
大学、独立リーグを経て、27歳になる2018年に育成枠でソフトバンク入り。支配下登録されたのは3年目の2020年のこと。一軍デビューも同年のことだった。それまでの間に、二軍・三軍では100試合以上に登板し、ひたすら上を目指してきた。タイガースへの入団はそんな下積みの時期が生んだ運命でもある。
「昨年戦力外になったときに、タイガースから連絡をいただきました。後の入団会見の際に矢野監督とお話しさせていただいたんですが、1年目のときに見ていたとおっしゃってくださったんです。そんなことがあったとは思いもしなかったので驚きました」
渡邉がプロ1年目を過ごした2018年は、ちょうど矢野監督が二軍監督として、ファームを日本一に導いた年でもあった。同じウエスタンリーグで過ごした1年の間に見せた“可能性”をみて、チームに足らない部分を埋めるピースとして渡邉は呼ばれたわけだ。
「(戦力外になったときに)身体的にも、メンタル的にも、まだプレーを続けたい思いが強かったんです。もう野球ができないのかなと思いましたが、大学、独立リーグとやってきた自分は、トライアウトを含めてNPBでプレーできる可能性が残っている段階で自ら辞める判断をする事ができなかった…」
感謝を胸に。恩返しを目指してショートver＜後編＞終了。
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